7月20日 ネイバーズ&シーナ&ザ・ロケッツ アット チキン・ジョージ リポート2012/08/07 23:14

 7月20日(金)に神戸チキン・ジョージでネイバーズとシーナ&ザ・ロケッツのライブが開催されました。 

 ネイバーズ(NEIGHBORS)は、神戸ではおなじみのミュージシャン、島田和夫(ds)、天野SHO(b)、ロメル・アマド(g)で構成されたロックトリオです。

 もともとロメル・アマドさんと島田さんはBLIND DATEというユニットを組んで二人で演奏していましたので、そのユニットに新しく天野さんが加わったといったほうがわかりやすいと思います。しかし、天野さんが加わるとBLIND DATEがまったく別のバンドになったように聞こえましたので、ほんとに組み合わせの妙だと思います。

 私が新しいトリオ、ネイバーズを初めて聴いたのは今年の春一番でした。ネイバーズに伊藤銀次さんが加わった特別編成のバンドでしたが、とてもドライブ感のある素晴らしい演奏で、多くのお客さんに強い印象を与えたました。まわりの人達に聴いても良かったという感想ばかりでした。

 今回のライブ、出演者達がステージで語るのを聞いていますと島田さんがライブのプロデューサー的な役目をしたのだそうです。誰かから聞いたのですが、きっかけになったのは、島田さんの鮎川誠さんと久しぶりに共演したいという気持ちだったそうです。

 そんなわけで開催された今回のライブ、チキン・ジョージには、多くのお客さんが入り、夏祭りみたいな盛り上がり方になりました。 
 
 最初の出演はネイバーズ。ロメルさん、テレキャスターを
さげての登場。曲名を言わずにどんどん演奏していくので歌の名前はわからないのですが、何曲かとても印象深い素晴らしい曲がありました。ロメルさんのギターは意外なくらいアバンギャルドだなということも今回はっきりと認識しました。このロック・トリオ、短期で終わらずに、継続的に演奏してくれないかなと思います。

 そしてSHEENA & THE ROKKETSの登場。このバンドはもはやレジェンドですよね。鮎川さんの話によると神戸では久しぶりの演奏のということらしいです。
 それにしても熱烈なファンが大勢かけつけて、ぐるりとステージを取り囲み、シーナさんの歌にあわせて拳を突き上げる様は壮観でした。鮎川さんのギターはどんどん強く吹いてくる暴風雨みたいにエネルギッシュで素晴らしかったし、どこかなまった感じのボーカルも実に味があってイイ感じでした。

 最後は、両バンドでのセッション。なんか楽しげな両バンドでした。セクシーなシーナさんのステージアクションも楽しく、両バンドとは熱烈なファンにもあおられ、とても盛り上がりました。

 最高に楽しいライブでした。 

 
 
シールとかバッチとかいろいろ売っていたので少し買いました。こういうのって結構楽しいですね。

8月5日ELEKITEL1.3 ライブat WYNTERLAND リポートと今後のライブ予定2012/08/11 18:25

 8月5日(土)にWYNTERLANDでELEKITEL1.3のライブが開催されました。当日はKITANO ROCK TOWNVol.1というタイトルで、THE ROYALCHAINS、JUGEMというバンドとの対バン。

 WINTERLANDはアメリカのロック界の大プロモーター、ビル・グラハムが経営していた有名なホールです。このお店はちょっと綴りを変えてWYNTERLANDというお店の名前になっています。ビル・グラハム祭りというイベントもやっているようですからWINTERLANDにちなんでいることは間違いないようですね。

 ELEKITEL1.3はボーカル兼ギタリストのマスキィを中心としたバンドですが、どちらかというとアメリカンな音が多い神戸のバンドの中ではブリティッシュ系の引き締まった小気味良い音を聞かせてくれるバンドです。今年に入って観るのは3回目でした。

 今回は、出だしはなんだか緊張している感じの表情に見えましたが、ホールの音響も悪くないし、演奏もとても良くて楽しめました。


 次は、大阪でやるということらしいです。

マスキィのHPに予定が載っていましたので転載しておきます。
マスキィのエレキテル1.3な日々

★★9月9日(日)大阪福島セカンド・ライン
「Sunday Rock Clinic ~2nd edition~vol.2」
・サンダルバッヂ / ココロレター /エレキテル1.3/ WRATH GRAVE / モーグリパラシュート /
open17:30 start18:00
前売¥2,000 当日¥2,500

★★10月13日(土)神戸三ノ宮108
「BLUES EVENT」詳細未定。 

★★10月25日(木)神戸三ノ宮ウィンターランド with Cheaps(from 名古屋)
※名古屋の盟友、2人組ロックアクト、Cheapsが再び、神戸に登場!Cheaps好きな人も是非とも遊びに来てください!





ステージが終わったあとのマスキィ。この写真を見てポーズ取りすぎたかもと笑ってたけどリリー・フランキーみたいに写ってたのが面白いのでこれを載せることに。ステージの写真を取り忘れたので全員で撮らせてもらうつもりが、次のステージが始まったんで撮れなくなってしまいました。


2012.9.6ポスター追加しました。

「ギリギリの女たち」(小林政弘監督)観てきました(ネタばれ注意)2012/08/11 20:16

  梅田シネリーブルに小林政弘監督の最新作「ギリギリの女たち」を見に行ってきました。

  映画を観るのは2年に1回くらいです。この前観たのは元町映画館で今年6月にリバイバル上映してたピンクフロイドの「The Wall」、その前がマイケル・ジャクソンの「This is it」、その前は「高田渡的」でした。われながら実にわかりやすい映画嗜好ですよね・・。もちろん小林監督がシンガーでもあることは知っています。

 映画は、気仙沼の実家にかつて一緒に暮らしていた三姉妹が震災をきっかけに久しぶりに帰ってくるという設定でのお話のようです。
 見始めた最初から、私にはなんだか人の家の出来事をのぞき見しているような気分でした。普段から映像の美しすぎる映画は嘘っぽくて苦手なんですが、この映画は生活している時の私の目に見えるとおりの映像で淡々と進んでいくのでそこがリアルで気に入りました。ごく普通の家に、ごく普通の感覚の人達がいて喋っている感じ。まあいろいろ事情もあるだろうし、感情的になったり、優しさを見せあったりと、普通の姉妹のお話として見始めました。コメディだねという意見も多かったようですが、特にそんなこともないのではと思いました。ほとんどの人生なんて少し視点をずらせばみんなコメディでしょという意味ではコメディなんでしょうけど。

 でもどういうわけか、観ているうちに、だんだんと 長女=お父さん、次女=お母さん、三女=子供 みたいに見えてきます。それぞれが喋っている内容や立ち振る舞いがそんな感じなんですよね。かつて三姉妹で生活してきた過去から、そういった役割が自然に割り振られてしまったのかもしれないなあなどと思ってしまいました。3人が一度ばらばらになっていた時の話が三人の数日の生活の中で明らかになりますけど、その話を聞いても長女は男性的な生き方だし、次女はどちらかというと女性的な生き方、三女は子供としての自分を強く意識した生き方でした。

 映画は、気仙沼という震災で大きな打撃を受けた場所が舞台になっているのですが、何カ所か震災と津波の被害を受けた場所のの映像が出てきます。地震で道自体が低くなり海が道の上に被さって来ている映像、家がなくなりコンクリートの基礎部分のみが剥きだしになっている映像、震災や津波の影響をあまり受けなかったなつかしい学校の校庭。こういった風景を背景に次女が様々なことを語ります。気仙沼の震災後の風景が彼女の心象風景でもあるのでしょう。一方、男性の象徴のような長女は、朝、壊れた港に出て登る太陽を感じながら踊る人です。でも、おそらくは彼女にはもう現状を認識する力も再生へと向かう力もなさそうです。

 人生でそれぞれ追い詰められた3人の女性の中で最もタフなのは一見弱く見えとても女性的なタイプの次女であるということが物語が進むにつれ次第にわかってきます。彼女だけに過去を何もかも捨て去って一からやり直す意思がある。それは女性の持つ本能的な力なのだと物語は教えてくれます。

 この映画で最も印象に残ったシーンは、次女が、何度も津波で家を流されているのになぜ人は同じところにまた家を建てるのかと疑問に思うけど、なんとなくその理由がわかるような気がすると語るところでした。
 残念ながら根無し草として生きてきた私にはその理由をはっきりこれと言うことができないのですが・・。非常に強く印象に残りました。しばらくこの答えは何なのか考えてみたいと思います。

面白い映画でした。

 梅田シネリーブルの入り口、なんか暗い。節電の夏って感じです。ここから入って3Fまでエスカレーターで行きます。



小林政弘監督が西条八十の詩「金糸雀」に作曲して歌った歌。
素晴らしいので聴いてみて下さい。
YOUTUBE かなりあ「ギリギリの女たち」より
http://www.youtube.com/watch?v=KP_Mn0Cg-ww